当サイトでも使用している無料WordPressテーマArkheについて紹介します。
Arkheはコーポレートサイト向けのテーマですが、僕はあえてArkheでブログを運営することで、WordPressについて日々新しい学びや発見がありとても充実しています。
Arkheはテーマ本体の機能や装飾はシンプルに、ユーザー側でカスタマイズがしやすい構造になっているので、既存のWordPressテーマを使ったWeb制作をしている方にはぜひ使ってみてほしいテーマです。
独自テーマを作って制作をしている方も、独自テーマを作る工数の削減や、変化の激しいWordPressアップデートへの対応などをArkheにお任せできるので、Arkheをベーステーマとして活用するメリットは大きいと思います。
この記事では、実際に僕がArkheでサイト運営をしてみた感想やメリットデメリットなど紹介していきます。
僕自身、制作は趣味程度にブログ運営をメインに活動しているので、ブロガー視点が少し強いかもしれませんがご了承ください…!
WordPressテーマ「Arkhe」とは?
Arkheは2020年12月に正式リリースされた無料のWordPressテーマで、WordPress公式のテーマディレクトリにも掲載されています。
大人気のブログ向けWordPressテーマ「SWELL」開発者の了さんが、コーポレート制作向けとしてリリースしているシンプルなテーマです。
テーマ本体の機能や最低限に抑えられていて、フックを使って自由にカスタマイズしやすいような構造になっています。
WordPressを活用したWebサイト制作をする際に、以下のような悩みをお持ちの方もいると思います。
Arkheテーマを活用することで、上記のような、独自テーマの制作や、WordPressアップデートへの対応など、ハードルが高い部分をArkheテーマ側にお任せできるのでおすすめです。
Arkheの基本情報は以下のとおりです。
項目 | 説明 |
---|---|
テーマ名 | Arkhe(アルケー) |
リリース | 2020年12月 |
開発者 | 株式会社LOOS 了さん(Twitter:@ddryo_loos) |
金額 | 無料 ※有料の機能拡張プラグインあり |
ライセンス | 100%GPL |
公式サイト | https://arkhe-theme.com/ja/ |
ハッシュタグ | #wparkhe |
Arkheのコンセプトや特徴については、以下の公式サイトトップページにまとめられているので見てみてください。
公式:Arkhe公式サイト
Arkheについて少し紹介していきます。
開発元は大人気テーマSWELLと同じ
Arkheの開発者は株式会社LOOSの了さんです。了さんは大人気のテーマ「SWELL」や便利なプラグインを複数開発されているWordPressデベロッパーさんです。
ブログ執筆に便利な機能をたくさん実装しているSWELLに対して、Arkheはテーマ側の機能はシンプルに、ユーザー側で独自カスタマイズがしやすい構造になっています。
ArkheとSWELLそれぞれのおすすめの用途は以下の様なイメージです。
テーマ | おすすめ用途 |
---|---|
Arkhe | コーポレートサイト |
SWELL | ブログ |
ただ、もちろん当サイトのようにArkheでブログ運営をすることもできますし、SWELLでWebサイト制作を行うこともできます。
どちらも特徴を持った素敵なテーマなので、どんなサイトを作りたいのか?どれくらいのスキルを持っているか?でも向き不向きは変わってくるかなと思います。
無料で超シンプルなベーステーマ
Arkheはテーマの機能は最小限になっていて、かなりシンプルな構成のWordPressテーマです。
そのため、ユーザー側でのカスタマイズもある程度必要になりますが、フックが多数用意されていたり、CSSの上書きがしやすいなど、カスタマイズの自由度が高いテーマです。
SWELLのような快適な操作性を引き継ぎつつ、フックを活用したカスタマイズやPHP、JS、CSSなどを駆使した機能追加、デザイン調整などユーザー側の発想次第でどんな色にも染められるテーマと言った印象を持っています。
また、自分でがっつりコードを書いて独自の機能や設定を追加するのが難しいという方には、便利な機能拡張オプションが用意されているので活用するのもおすすめです。
Arkheには機能拡張プラグインがある
Arkheには、テーマの機能を拡張してくれるプラグインが複数用意されています。
拡張プラグインには、無料のものと有料のものがあるのでそれぞれ紹介します。
完全無料で使うならArkhe Blocksプラグイン
全くお金をかけず、完全に無料でArkheを利用したい場合には、Arkhe Blocksという無料プラグインがおすすめです。
Arkhe Blocksは公式ディレクトリに登録されているカスタムブロック集プラグインです。
コンテンツ制作に役立つ複数のオリジナルブロックや、ブロックエディターの拡張機能が使えるようになります。
Arkhe Blocksプラグインで追加される機能やブロックは以下のとおりです。
- ブロックツールバーの機能拡張
- コアブロックの機能拡張
- カスタムブロックの追加
これほど高機能なブロックが無料で使えるのは本当にありがたいです。そしてやはり了さんのプロダクトということで使い心地もかなりクオリティが高いです。
Arkhe Blocksを使うだけでもArkheを扱う難易度は下がりますが、更に便利な有料拡張プラグインも用意されています。
有料拡張パックを契約すると多機能なテーマに進化
Arkheには、Arkhe Pro Packという年間サブスク型の有料プランが用意されています。
Arkhe Pro Packはライセンスごとに2つのプランがあります。
ライセンス | 金額 |
---|---|
個人ライセンス | 6,600円/年 |
制作ライセンス | 9,900円/年 |
ArkheとArkhe Pro Packを組み合わせることで、Arkheのカスタマイズしやすさを保ったまま、有料WordPressテーマ並、もしくはそれ以上の多機能なテーマに進化します。
Arkhe Pro Packを契約すると以下の拡張プラグインが利用できるようになります。
個人、制作ライセンスどちらでも内容は同じで、利用できる範囲が異なります。
その中で、Arkhe Blocks Proは先に紹介したArkhe BlocksのPro版で便利なブロックが多数追加されます。
- Arkhe Blocksの機能すべて
- カスタム書式機能
- Pro版限定カスタムブロックの追加
一度Pro版を使うと、高機能なArkhe Blocksですら物足りなく感じてしまうくらい便利です。
Arkhe Toolkitは、Arkheに便利な機能や設定を追加してくれるプラグインです。
本来フックでカスタマイズしたり、独自で機能実装しないといけない機能が、管理画面から簡単に設定できるようになります。
独自カスタマイズの工数が削減できたり、そもそも僕のようにコードの知識が少ない場合は本当に重宝するプラグインです。
僕は、Arkhe Pro Packを契約することでよりArkheを使ったサイト制作、運営が楽しく感じられるようになりました。
ArkheとArkhe Pro Packを利用した感想レビュー
僕がArkheとArkhe Pro Packを利用してサイト運営をしている感想を何点か紹介します。
それぞれ書いていきます。
僕自身が、制作よりブログ運営をしている時間が長いので、ブロガー寄りの視点での感想になっています。この情報が必要ない方は「Arkheのメリット」から読んでもらえると良いかもしれません。
自分でサイトを作っている感覚が強くて楽しい
Arkheはテーマ自体の機能が最低限に抑えられているので、自分の目的に合わせてカスタマイズしたり自由にプラグインを組み合わせてサイトを作りこんでいくことができます。
僕のメインサイトWebNote+で使っているSWELLは、テーマ本体の機能が豊富で管理画面から簡単に便利な設定変更ができるので、自分の用途では独自のカスタマイズが不要なほど、本当にありがたく大好きなテーマです。
短時間でコスパ良く、デザイン面や機能面ともに素晴らしいWebサイトが作れるSWELLに対して、必要な機能をプラグインで実装したり、自分でコードを書いて実装したりと、自分だけのサイトをゼロから作り上げていく楽しさのようなものをArkheでは感じています。
WordPressのことで新たな発見もあり、とても充実したサイト運営ができています。
サイト運営しながらWordPressの知識を学べる
僕があえてArkheを使ってブログ運営をしている理由の一つに「もっとWordPressについて学びたい」という点がありました。
これまでSWELLをメインに2年以上ブログを書いてきましたが、先ほども書いたとおり本当に高機能で便利なテーマなので、自分でコードを書く必要がほぼありませんし不満も全くないです。
SWELLのおかげで、WordPressの基本操作やSWELLの便利な使い方はかなり身についてスキルアップできました。
記事を書くことが何より大切なブロガーさんには、心からSWELLをおすすめしたいです。
一方で、Arkheでブログを書こうと思ったときに、コーポレートサイト向けのテーマなので、記事装飾が少なかったり、自分で機能を追加したいなと思う点が多々ありました。
そこで、グループブロックに自分でブロックスタイルを追加してみたり、リストブロックとグループブロックを組み合わせたブロックをブロックバリエーションとして実装したりしています。
まだまだ、自分でカスタムブロックを開発するほどの知識はないですが、自分で既存のブロックにスタイルを設定したり、カスタマイズする方法を学べています。
他にも、フックを使ったカスタマイズにもこれからたくさん挑戦していく予定です。
Arkheを使うことで、今まで触れてこなかった部分のWordPressの知識を増やすことができて、僕の中ではかなり視野が広がりそうな感覚がありとても充実しています。
SWELLを活用したサイト運営や制作にも活かせる点も多そうだなと思っています。
有料テーマよりお得に高機能なテーマが使えて嬉しい
僕はArkheテーマに加えて、Arkhe Pro Packも契約して活用していますが、個人ライセンスであれば年間6,600円で利用できるので、他の有名な有料WordPressテーマと比較すると、サブスクという点を考慮してもお得かなと感じます。
高機能なブロックが使えるArkhe Blocks Proプラグインや、コードを書かずに便利な機能が追加されるArkhe Toolkitのおかげで、機能面を見ても他の多機能有料テーマ並の使い心地だと思います。
Arkhe Pro Packのおかげで快適なサイト運営や制作ができるようになり、かなりお得でコスパの良い製品です。
WordPress既存テーマを活用したWeb制作を行っている方は、メインサイトでおすすめしているWordPressテーマのSnow MonkeyやLightningを使っている方が多いと思いますが、Arkheもぜひ使ってみてほしいWordPressテーマです。
もう少し具体的にArkheのメリットを紹介していきます。
Arkheのメリット
Arkheのメリットとして考えられる点としては、以下の内容を紹介します。
それぞれ紹介していきます。
カスタマイズが柔軟にできる
Arkheは「WEB制作におけるベーステーマの最適解」を目指して開発されたテーマと公式サイトで紹介されています。
その思想どおり、シンプルで洗練されたデザインでありつつ、CSSの上書きがしやすい設計になっていたり、テンプレートパーツが細かく分けられているので、独自カスタマイズがしやすくなっています。
Arkheのカスタマイズについて、公式で解説マニュアルが用意されているのもありがたい点です。
また、Arkhe Blocksプラグインを使うことで、コードを書かずにブロックを組んでいくことで柔軟なコンテンツ制作ができるようになっている点も便利です。
ブロックパターンライブラリでサイト制作が捗る
ArkheにはWordPressのブロックパターン機能を活用したギャラリーがあります。
コーポレートサイトなどでよくあるデザインやレイアウトがArkheパターンライブラリに掲載されていて、ユーザーはライブラリからお好みのパターンをコピーして自サイトにペーストすることで簡単に素敵なレイアウトが再現できます。
ライブラリに登録されているパターンは、Arkhe BlocksのカスタムCSSブロックが配置されているものがあり、エディター上で直感的にCSSを記述できる点は画期的な機能だと思いました。
Arkheパターンライブラリ公式の「Arkhe パターンライブラリの使い方」ページに、実際にカスタムCSSブロックを編集している様子が見れる動画があるので、ぜひ確認してみてください。
Arkheパターンライブラリに登録されているパターンはどれも実用的でかっこいいレイアウトばかりなので、サイト制作がかなり捗るとてもありがたいシステムです。
拡張プラグインが強力
Arkheの拡張プラグインは便利で協力なものばかりです。
Arkhe Pro Packに含まれる以下の2つのプラグインを導入することで、Arkheが有料テーマ並の機能を持ったテーマに進化します。
それから、Arkhe CSS EditorはCSSを記述する機会の多いArkheで大活躍するCSSエディタープラグインです。
なんとEmmetに対応しているので、VSCode感覚でCSSが記述できるのでとても使いやすいエディターです。
それから、Arkhe開発者の了さんがリリースしている他プラグインを組み合わせることで更にArkheに便利機能が追加できます。
SEO SIMPLE PACKは、メタタグやOGPの設定ができるので、必須で導入した方が良いかなと思います。
Custom Block Patternsは、自分で作成したブロックパターンを登録、編集できるようになるプラグインです。導入しておくとサイト制作や運営が快適になります。
また、WordPressでECサイトを作るときの定番WooCommerceにArkheを対応させる「Arkhe Wookit」もプラグイン単体でArkhe公式サイト内で有料販売されています。
Arkheのデメリット
Arkheのデメリットとして考えられる点は以下かなと感じました。
それぞれ紹介します。
拡張プラグインを使わないと機能は最低限
ここまで紹介してきたとおり、Arkheはテーマ自体が持っている機能は最低限で、目的の機能を実装するためには、ユーザー側でのカスタマイズやプラグインの導入が必要になるケースが多いです。
テーマ本体の機能が最低限でカスタマイズしやすい点は、自分でコードを書いて機能を追加、実装できる方にはメリットになりますが、WordPressやコードの知識が少ないとデメリットになってしまいます。
慣れていないとコードの記述やプラグインの選定で、想定よりも工数が増えてしまう可能性はあるかなと思います。
もちろん、ユーザーのスキル次第ではあるのですが、これを解決するためにはArkhe Pro Packの導入は必須になってくると思います。
僕は、Arkhe Pro Packにものすごく助けられているので、手放すことができないです。。。
記事作成に必要な機能が少なめ
Arkheはコーポレートサイト制作向けのテーマなので、記事執筆に必要な装飾や機能は少ないです。
例えば、コーポレートサイトでもブログやコラムなど情報発信をするメディアに近い運営をする場合は少しカスタマイズやプラグインの導入が必要かもしれません。
僕がArkheでサイト運営をしていて、独自で追加しているのは以下のような機能です。
- 目次
- 見出し装飾
- ボックス装飾
- 文字装飾
目次はプラグインがたくさんありますし、見出しやボックス装飾は簡単なCSSで装飾できるのでそこまで大きな負担にはなりませんでした。
見出しやボックス装飾は、拡張プラグイン「Arkhe Blocks Pro」のカスタムブロックスタイル作成機能を活用することで簡単に既存のブロックに独自スタイルを追加できています。
文字装飾については、マーカ風の装飾機能が無いので、同じくArkhe Blocks Pro限定のカスタム書式機能という便利な機能を使って実装したのでこちらも簡単にできました。
記事装飾で使いたい機能が少ないと言っても、シンプルなものは実装のコストもそこまで大きくならないので、デメリットとして気にしすぎる必要も無いかなと思っています。
初心者には難易度が高め
ここまでデメリットを2つ書いてきました。
ここまで読んでもらうと分かるとおりArkheを使っていくうえで、少なからず自分でコードを書いて機能を追加するケースや、適切なプラグインを選定して利用する必要があります。
WordPressやプログラムの知識が少ない初心者の方にはやや扱う難易度が高いテーマではあると思います。
ですが僕が実際に使用した感想としては、Arkhe Pro Packのおかげで快適に運営できていますし、趣味程度ですがコードを書いたり、良いプラグインを探す作業が楽しいと感じる人間なので特に苦に感じることもなかったです。
Arkheを使うことでいろいろな発見もあり、何より今まで以上にWordPressが楽しく好きになりました。
Arkheテーマがおすすめな人
Arkheはすごくお気に入りのテーマなのでおすすめしたいのですが、特にどんな方におすすめしたいか考えてみました。
シンプルなテーマを自分でカスタマイズしたい人
自分でコードをがっつり書いて独自カスタマイズをしたい人にはぜひArkheを使ってみてほしいです。
自分でゼロから独自テーマを作る手間も省略できますし、最近の変化が激しいWordPressアップデートへの対応もArkheにお任せできるので、かなりメリットがあると思います。
WordPressやプログラムの知識がある人
上の話に繋がりますが、WordPressやPHP、JS、CSSなどコードの知識があればあるほど、Arkheの本領が発揮できると思います。
シンプルなArkheをベースに、ユーザーの発想とスキル次第で素敵なWebサイトが作れると思うので、ぜひArkheを触ってみてほしいです。
WordPressの学習がしたい人
僕はこのケースですが、WordPressやプログラムの知識を身につけていきたいと考えている方にもArkheをおすすめしたいです。
シンプルなテーマを自分でカスタマイズすることでかなり理解が進むなと感じています。
WordPress特有のフックやブロックのカスタマイズなど、Arkheでブログを運営してみて本当に学びが多いです。
これからWordPress既存テーマを活用したWeb制作を始めたいと思っている方、すでにWeb制作をしているという方でWordPressの知識を深めていきたい方には、Arkheを使ったサイト制作に加えて、Arkheで自分のブログやサイトを作っていろいろ試してみるのも楽しいのでおすすめです。
Arkheの導入方法
ArkheテーマとArkhe Pro Packを導入する方法も紹介しておきます。
Arkheのインストール
Arkheは公式ディレクトリに掲載されているテーマなので、WordPress管理画面からインストール可能です。
カスタマイズ用の子テーマやプラグインはArkheの有料製品購入者のみが雛型をダウンロードできる仕様になっています。
Arkheの有料製品を購入していない方は、必要に応じて自前で作成、準備が必要です。
Arkhe Pro Packの導入
Arkhe Pro Packは公式サイトで購入の手続きと、WordPress管理画面でのライセンス認証作業が必要になります。
この一連の流れについては別記事の「Arkhe Pro Packの導入方法」で紹介しているので参考にしてください。
Arkheはカスタマイズが楽しいWordPressテーマ
無料WordPressテーマArkheについて紹介しました。
Arkheはテーマ自体の機能や装飾は最低限に抑えられていて、独自カスタマイズやCSSの上書きがしやすく、カスタマイズの楽しさを感じさせてくれるテーマです。
ArkheはWordPressやプログラムのスキルが高い人ほど魅力を感じられるテーマだと思います。
また、これからWordPressの知識を深めていきたいと考えている方も、Arkheのようなシンプルなテーマをカスタマイズして使っていくことでたくさんの学びがあると思います。
Arkheテーマの機能を最大限に拡張する有料の拡張オプション「Arkhe Pro Pack」の併用も僕は強くおすすめしたいです。
僕もArkhe Pro Packのおかげで当サイトが快適に運営できています。
ArkheでWordPressのサイト制作や運営をぜひ楽しんでください。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
Arkheの力を引き出すArkhe Pro Packはこちら!